
世界で一人負けする東京市場。魅力的な事業を展開する国内企業も日本というだけで無視されてしまっているきらいさえある。
■存在の耐えられない軽さ
先月久しぶりにニューヨークに出かけてきて日本の存在感がめっきり低下している現実を目の当たりにしてきたが、最近欧米の投資家を訪問してきた人たちの話を聞いても同様に、日本への興味は見事に失われているという印象を強くして帰ってきているようだ。
いま東京市場でばたばたしている外人投資家といわれている連中のやっていることは、昔のようなポートフオリオ投資ではなく、先物を駆使したトレーデングが中心であり、腰が入った日本への投資ではない。海外のファンドや一般の投資家の多くがいまやまったく日本への関心を失ってしまっているのは由々しき問題である。
企業によっては魅力に溢れている事業を世界的に展開しているのに、日本の企業というだけで無視されてしまっているきらいもある。環境技術や鉄道など世界に冠たる技術を持っているにもかかわらず、株価が低迷しているのは将来への展望がいまひとつ書けないからだろう。

