
世界は日本への好意を失い、日本は外国に対する好意を失った。この国の効率の高さや素晴らしい料理、優れた美的感覚などを熱く語る親日家に会う時を別にすれば、最近は日本に言及しても、怪訝な表情をされたり、あくびをかみ殺されたりするのがおちだ。
投資家は日本のことを、自分たちが普及させようとしている株主価値という概念に抵抗する国、また、株価が1990年の4分の1の水準に向かって上昇することが「強気相場」とされる国だと見なしている。
日本に対する関心がひどく薄れたことから、東京のある証券会社では、顧客に読んでもらえる確率を高めるために投資リポートのタイトルから「日本」という文字を外すことまで考えたという。
