
1月の半ば。この時期は学生たちがエネルギーを最大限に発揮して卒業論文や修士論文に 取り組んでいるので、学生にもこちらにも余裕がない。また一方で、最近の学生は飲酒や コンパから離れてきているので、なおさら、学生と飲む機会は少なくなった。
それなのに、1月半ばの金曜日の夜、たまたまいた数人の学生と研究室で缶ビールを飲んだ。
就活中の修士課程1年の学生も2人いた。だから話題は就職のことになった。
「先生、どの会社がいいですか?」
私は真剣に考えて、10ほどの企業名を挙げたのだが、先が続かなかった。日本のトップクラスの優れた人材をしっかり育ててくれそうな企業があまりにも少ないのだ。
